ラノベが読みたい!

好きなラノベを、メディアミックス関係なく。私が読んだラノベのあらすじをもう少し詳しく書いて紹介していきます。 積読消化に追われる毎日。仕事には全く追われていない。

お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課

こんばんは。

 

三連休あっという間に終わりました。

そしてブログの更新のことはすっかり忘却の彼方完全に怠慢です(´Д`A

 

 

今日は「お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課」集英社文庫を紹介します。漢字多いな

 

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お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課 著者:竹林七草 イラスト:雛川まつり



 

現在4まで刊行中。ジャンルはお仕事系と言うのでしょうか。裏にはあやかしお仕事小説と書いてあります。感動ありです!

作者の竹林七草さんの名前どこかで聞いたことあるな〜って思っていたら、ガガガ文庫から刊行された「猫にはなれないご職業」の作者さんでした。

 

 

 

死者となり、未練を持って地縛霊として建物や土地に留まり続ける者たちを幽冥界へ移住(成仏)させる話です。幽冥(ゆうめい)というのはあの世という意味です。

 

除霊的な技を使い力ずくで地縛霊たちを幽冥界へ送るのではありません。

時代も年齢も違う彼らのこの世での悔いやら望みやらを聞き、叶えて寄り添い、説得してあの世に移住してもらいます。なのでとてもほっこり温かい話です。

 

もちろんこの仕事をこなせる人はそういうモノが見えていることが大前提です。

 

 

 

主人公の名前は朝霧夕霞(あさぎりゆうか)。第二新卒者であり、入社30分で会社が2度目の不渡りで倒産し

現在無職。

 

現在、都内豊島区内の四畳半アパートで節約生活を送っている夕霞。

正社員に限らず、夕霞が入った会社はことごとく問題が起こり、契約社員派遣社員の自分は切られる始末

 

雇用時間最短記録を更新した夕霞(全然嬉しくない)。その会社までの電車賃すら払ってもらえず怒りやら何やらが込み上げてきて。

平日昼間の往来で涙を流すわけにもいかず、スマホで近くの公園を見つけ、そこへ向かいます。

 

公園のベンチでしばらく涙した夕霞は、とりあえず帰るかと公園を出ようとしたら、

 

 

『募集』

 

 

と言う見慣れた二文字。見慣れたって(・・;)

それは地域交流用の広報版で、確かに『職員募集』と書かれたA4サイズの紙が。それも手書き。

 

応募資格に書かれているのは『年齢不問』『資格不問』『経験不問』『生死不問』

 

 

生死不問???

 

 

この文言も気になった夕霞ですが、それ以上に気になったのはこの職員を募集している組織。

 

 

国土交通省

 

 

臨時職員とは言え国家公務員。

漂ううさんくささを感じつつも、やっぱり公務員は魅力的。主に金銭的理由で(笑)夕霞は電話をかけます。

貼紙を見て〜と言う夕霞に電話に出た辻神と名乗る男性は奇妙なことを聞いてきます。

 

 

「その貼紙は今もあなたの目に見えていますか?」

 

 

話を聞く限り、貼紙を見えていることが応募資格になっているようです。謎ですね

ともあれ最終試験は明日ということに決まります。

 

 

翌日。場所、霞ヶ関

夕霞はスマホの地図を起動しナビ通りに進みます。

 

国会議事堂を過ぎ、

 

中央合同庁舎3号館(旧内務大臣官邸)を過ぎ、

 

 

??

 

 

今の建物が国交省の本庁舎のはずですが

 

そして駅から歩くこと30分ほど。

ナビに案内されたのは今にも崩れそうな古びた雑居ビルの前でした。

 

イメージとあまりにかけ離れたこの現状に逃げたくなる夕霞ですが、案内板を確認すると

 

B国土交通省

 

 

これは何か騙されている、早くここを出ようとする夕霞。しかしそれを阻む猫が、

虎縞柄をした猫が

 

 

「ここまで来たのに、よもや帰るつもりじゃなかろうか!」

 

 

猫がしゃべった!?ニャンコ先生〜!(違う)

そして夕霞のカバンを口にくわえ、階段を駆け上がる猫。

 

 

財布をくわえたドラ猫、追っかけて〜♪

 

 

 

 

ゴホン。

しかしそれは偶然にも試験会場へ向かっているようでカバンは屋上に置いてあり、夕霞は一安心。

 

 

それにしても屋上が試験会場とはどういうことなのか。

 

 

その時夕霞に声をかける女子学生が。さっきまで誰もいなかったはずですが…((((;゚Д)))))))

その子と会話が進み、コイバナをする中で彼女が思いを伝えられないでいることを知ります。

夕霞は彼女の思いを隣のビルにいる彼に伝えて、彼から返事をもらってくると約束します。

 

うすうす感じているかもしれませんがこの少女はそのビルから飛び降り自殺した女の子で、隣のビルの彼というのは

 

なんとポスターの写真だったのです!

切ないというか何というか

と言うよりポスターの写真から返事をもらうなんて不可能!そう思いますよね?

 

しかし夕霞は返事をもらって来て、女子学生(ミサさん)に伝えました。彼からのメッセージだと言って。

それはとても、とても優しい嘘でした。

 

 

そしてこの一連の出来事が試験だったようで夕霞は国土交通省国土政策局幽冥推進課の職員に合格します。

 

 

電話で話していたのが課長の辻神(イケメン)。

虎縞柄の猫は火車(かしゃ)先輩。

ちょーっとSっ気のある女性百々目鬼(どどめき)さん。

 

 

人間は夕霞のみのこの職場で(!?)

 

自分を必要としてくれる場所、ついに見つけたその場所でちょっと(?)不思議な公務員生活が始まります。

 

 

霊能手当(!?)なるものも含め、かなりお給金は貰えるようで自分を必要としてくれる場所。というより、お金で決めたな夕霞さん(笑)

 

イケメンに弱い夕霞さんのややトゲのある地の文も妖怪との会話もとても楽しく読ませていただきました。

 

でも死者が地縛霊となった経緯、残された家族。死者が無事に幽冥界へと行く場面は本当に、本当に感動しました。面白い < 感動ですかね?

主人公の夕霞の幽霊に対する考えや行動力は何か考えさせられるものがあります。夏目くんを彷彿とさせますね。

 

国交省知識も身につくかも!?

ともあれとてもいい作品に出会えました(*⁰⁰*)

 

長くなりましたが、それでは〜*1..zzzZZ

*1: _ _