AI『タイタン』によって仕事が存在しなくなった世界。『仕事』とは、『働く』とは何か。主人公が依頼された仕事で得たものとは???「タイタン」
こんばんは。
更新が遅いのはエリオが目の病気に罹り本を読む時間が大幅に減ってしまった為ですm(_ _)m
手術が終わるまではかなりゆっくりと投稿していこうと思います!
ネット見てたら面白そうな作品見つけたので買ってみました。野崎まどさんの作品です。ラノベではないですが…
「タイタン」(講談社)です。
「AI」と「仕事」がテーマです。今後さらに日常生活に近付いてくるであろうAI。うちはまだ何もIoTしてないですね…
…
今現在から約180年後の2205年。
国連開発計画(UNDP)によって発表されたAI「タイタン」の登場から150年経った東京。
人間の代わりに仕事をし、人間の暮らしをサポートし…
それら全てをタイタンが自律的に行うことで、人間の判断は不要になり、人間は働く必要がなくなった世界が舞台です。
タイタンは世界十二地点に設置されたAI施設『知能拠点』に接続しながら活動しています。
全てのロボットの総称がタイタンと言う事です。
仕事がなく、好きなものがあればタイタンによってすぐに提供される…すごい時代だ( ˙-˙ )
立川文化センターで講演(発達心理学)をした心理学を趣味とする内匠成果(ないしょうせいか)。彼女がタイタンの恋愛マッチングで98.1%という驚異の数値をたたき出した相手、高崎直之とレストランで食事をしていると
「仕事について、どう思われますか?」
と唐突な質問をする高崎。
仕事が過去のものとなった現在、内匠も当然就労者ではないので答えられるはずもなく…
仕事について興味が湧いた内匠は食事の後高崎の家に行き、仕事関係の本を読ませてもらいます。
そのままお泊まりか!?と思いきや、内匠の心にブレーキがかかり、その日は帰ることに。
翌日。
内匠はネット上で昨日の論文発表のコメントを見ていると、高崎から連絡が。
その日の夜。
タイタンが選んだバーで高崎を待っていると、そこに現れたのは高崎ではなく…長身で肌が浅黒く、滅多に見ることのないスーツを纏った男性でした。
部屋を間違えたのでは?と尋ねる内匠ですが、男性は
「間違えではありませんよ、内匠成果さん」
!?
男性は内匠に名刺を渡します。それによると名前はナレイン・スリヴァスタヴァ。そして
『知能拠点管理局 第2知能拠点 安全管理室室長』
つまり就労者。この世界にごく少数しかいない。
表情も変えずに彼は内匠に言います。
「貴方に仕事を頼みたい」
しかし仕事の内容は教えてもらえず、ただ簡単な仕事であるとだけ。
「お断りします」
と言う内匠にナレインは被害届を突き出します。それはあることないこと書いてあるもので…全ては仕組まれていたのです。
…
ナレインのやり方に抗える訳もなく、内匠は仕事をするために飛行機で北海道の東部《釧路圏》へ向かいます。
弟子屈駅でナレインに迎えられ、車で職場へ。
車は摩周湖の近く、タイタンAI知能拠点のひとつ《第二知能拠点》に入っていきました。
そこでナレインに教えられたのは12あるタイタンAIにはそれぞれニックネームがあるということ。
《第二知能拠点》タイタンのニックネームは知恵の神(コイオス)、男神です。
そしてここから一歩も出ずに仕事をしろと。
割り当てられた居住スペースで一息つく…とはいかず職場へ向かうことに。
広い会議場に集まったのは4人。内匠、ナレインとAIの研究を専門にしている老紳士、ホルスト・ベックマン博士。そしてマルチエンジニアの雷祐根(レイウグン)。
内匠は心理学、発達心理を専門としてここで仕事をするようですが、まだ具体的な仕事内容は説明されず。
博士が実際に見ながら説明した方がいいと言うことで、内匠は博士と施設の奥へ向かいます。
博士によれば
タイタンAIはそれぞれ10億人の生活を担っていると言うこと。
そして社会を円滑化するための標準AIとして開発されたこと。
その設計思想は"人間知能を基底とするもの"
という説明を受けます。
それから人間を基準としたAIはどのように作られているのか、という話もしながら到着した部屋にあったものは
巨大な脳。
仕事場の部屋の前にはすでにナレインの姿が。博士によるAIの仕様説明は先程受けたので、いよいよ仕事内容がナレインによって言い渡されます。
3ヶ月前、コイオスに機能低下の兆しが見られた。自己修復も失敗し、原因不明のまま総処理低下率は28%で、これが40%を超えると人口に対してAIが足りなくなると言う。
この原因を探るため、コイオスの一部を人格化させて取り出すと言う…
どゆこと???
ナレインは内匠に言います。
「お前にやってもらうのは」
「タイタンAIのカウンセリングだ」
仕事とは何か。仕事の意味。そんな簡単だけど難しい問題を普段考えるわけでもなく過ごしているのですが…
なるほどなぁっていう場面がいくつかありました(*'▽'*)
仕事をしなくなった人とAIが「仕事」や「働く」について色んな所からアプローチしている場面は読んでいてとても楽しかったです。
いずれはこんな日常も来るのかな〜
ともあれ、全く想像もできない展開で本当に楽しく読書ができました。
それではまた(-_-)zzz
次はまたしても電撃文庫の予定です。俺妹if下が発売されたんでね!(*'▽'*)